楓の花掬い01
こんにちは
春の採集といえば楓の花掬い。今年もこのシーズンがやってきました。
先日ゆのはな虫屋(https://yunohanaya.hamazo.tv)の綾瀬さんと花掬いに行ける機会があったので、今回はその採集のお話をしようかと。
2019,04,21
いつものポイントの道中へ。楓が道沿いに生えており、花掬いがしやすくなっています。
大学の楓は全部散ってしまいましたが、ちょっと標高を上げると満開の姿を見せてくれます。
とりあえず、掬います。
ピドニアが入りました。セスジヒメハナかな‥‥?
ヒメハナカミキリの仲間は似た形と模様を持つものが多く、種類も豊富な為、同定が大変です。
けれども同定をするのも採集の楽しみ方の1つ。
そんな曲者なピドニアを去年あたりから集めてみたくなり、只今勉強中です。
どんどん掬っていくと、小さいながらも非常に美しい虫のが入りました。
ファウストハマキチョッキリと言ってオトシブミの仲間になります。
ルビー色に輝いていて本当に綺麗です。ただちっちゃい‥‥
展足中の写真。ほんと色が綺麗です。
おつぎはこちら
ヒナルリハナカミキリです。ここではかなりの優占種のようで、掬い2回に1回は入っています。
同じく優占種がこちら。
ヒメクロトラカミキリです。
ちっちゃいし黒いので、網に入ると蟻に見えます。体格には結構な個体差があるみたい。
お次はシロジュウシホシテントウ。
初見の虫です。キジラミやアブラムシを食べるとのことなので、楓の花に来たのでは無さそう?
キバネニセハムシハナカミキリが入りました。
大学の楓では最優占種のやつです。
楓掬いの常連でもあります。
ピドニア追加。
ノミハムシの仲間も沢山確認できました。
もちろん蟻も。
暫くすると大きめの虫(花掬いにしては)が網の中にいるのを発見!
イタヤハマキチョッキリ♂です。
サイズもあって美しい。
光を当てるとルビー色に輝きます。♂は前胸に青い角を持っていて、それがまたカッコいい。
♀はこんな感じ。一回り小さいです。
途中、綾瀬さんがこんな虫を発見。
オオセンチコガネ。
大分スレている個体ですが金属光沢は流石のオオセンチ。
自然光では緑センチでしたが家に帰ったら普通赤色に変わってました(初めっから赤色)。
一通りポイントを掬い終わったので標高を一気に上げてクワガタ採集。
トウカイコルリを探すも3令幼虫しか出ない‥‥
まだまだスキルが足りないようです。
1000m近くは新芽が出ていたのでもう脱出している可能性はあるかもですが。
斜面を登っていくと、太い材にルリクワガタの産卵マーク発見。
ちょっと触ると‥‥
ノーマルの♀でした。
削りにくい位置にあるし、固いし、時間もそろそろなのでこの1匹を出して途中で止めることにしました。
途中こんな虫も発見。
クロナガオサムシ。
高標高では一番よく見かけるオサムシです。
大きいしカッコいいのですが、如何せん数が‥‥
思ったよりぽかぽかしていたのでミヤマヒラタハムシは既に活動していました。
キラキラして、新芽にくっつくのでルリクワガタに一瞬見える虫です。
余談ですが富士山五合目のダケカンバに沢山付いています。
お昼の時間になったので、ご飯を食べて、下ることにしました。
下りながらまた花掬いを実行。
ポロポロさっきと同じような虫が入ります。
ぼーっと花を見ていると何やらカッコいいカミキリ発見。
トガリバアカネトラカミキリでした。
筆者は初見です。
他にもシロトラカミキリを採集(写真取り忘れました‥‥)
他にもアオハムシダマシのお仲間が。いくつか似た種類があるやつらです。
たまーに真っ青な個体を見かけます。
ラメが入ってキラキラ光るので個人的に好きな虫です。
セモンジンガサハムシもいつの間にか網の中に。
この金色、水分で表現されているようで、標本にすると消えてしまうのが残念なところ。
スウィーピングをしていると変な虫が。
コミミズクです。
お仲間のミミズクに比べてかなり地味です。
楓のポイントを一通り周り、採集終了。
帰りの際にこんな虫が入り込んでいました。
クロフヒゲナガゾウムシです。面白い形をしたゾウムシ。柄も中々です。
1年ぶりの楓掬いはかなりの成果になりました。残念ながらグラフィラは今回も採れず仕舞い。また来年ですね。
ではでは~